キャンペーン

子宮頸がんについて

カラダを守ることは、 ユメを守ること。


いつかママになる…それは女性にとって大切な夢。
ところが、これから子どもを産み育てる20〜30代に「子宮頸がん」が急増しています。かけがえのない子宮と命を守るには、予防と早期発見が欠かせません。
でも、もし異常が見つかったら、どんな治療法があるのでしょう?
女性なら誰もがかかる可能性のある子宮頸がんを、もっと知ってください。そして子宮頸がんを経験した女性たちの声に耳を傾けてください。

がんになる前に異常を見つける

イメージ

 子宮頸がんは、性交渉によって子宮の出口である頸部にヒトパピローマウイルス(HPV)が感染することで発症します。HPVは性体験のある女性の80%以上が感染するありふれたウイルスで、ほとんどは免疫の働きで自然に排除されます。ごくまれに排除できず感染が持続した場合、数年かかってがんになるといわれています。
 子宮頸がん予防ワクチン接種が今年4月から定期予防接種となりましたが、ワクチンですべてのHPV感染は防げません。セクシャルデビューしたら、検診が不可欠です。子宮頸がんは発症まで時間がかかるため、検診でがんになる前に細胞の異常を発見でき、早期発見できれば子宮を温存して治療できます。しかし進行すると子宮を含めた広範な摘出手術が必要です。

早期発見で治療後に妊娠・出産

 子宮頸がんの治療法には、主に手術療法、放射線療法、化学療法(抗がん剤治療)があり、がんの進み具合や年齢、合併症の有無などに応じて選択されます。
 細胞ががんになる前の状態(異形成)、またがん細胞が子宮頸部の粘膜表面にとどまっているごく初期のがん(上皮内がん)の場合は、子宮頸部を高周波メスやレーザーで円すい形に取り除く手術(円すい切除)で治療できます。
 入院は数日ですみ、術後出血は多少ありますが、後遺症の心配はほとんどありません。子宮を温存することができ、術後の妊娠・出産も可能です。ただし頸部を一部切り取るので、早産リスクが若干高まるといわれています。術後に妊娠した場合は、主治医に報告・相談することが必要です。


進行すると広範な摘出手術が必要

 がんが子宮頸部に深く浸潤(しんじゅん)したり、頸部を越えて周囲へ広がると、子宮だけでなく、膣の一部、卵巣・卵管、周囲の靭帯(じんたい)、リンパ節などを含む広範な摘出手術(広汎子宮全摘出)が必要になります。
 子宮を摘出すれば、妊娠・出産はできなくなります。手術に伴って起きる排尿・排便障害や、リンパ浮腫(ふしゅ)、膀胱炎、直腸炎など、つらい後遺症と生涯向き合うことにもなります。また転移や再発に備えて、定期的な検査・通院が欠かせません。
 大切な子宮と命を守るには、円すい切除できる段階までに細胞の異常を見つけることが必須であり、検診を受けていれば見逃すことはありません。早期発見のために、定期的な検診をぜひ習慣にしましょう。
※リンパ浮腫:リンパ節の切除などにより、リンパの流れが滞り起きるむくみ。マッサージや弾性ストッキングなどでのケアが必要です。

納得して治療を受けるために。
セカンドオピニオンとは…

イメージ

セカンドオピニオンとは、診断や治療方法などについて、現在診療を受けている担当医とは別の医療機関の医師に“第2の意見”を求めることです。
富山県内のがん診療連携拠点病院等の相談支援センター では、セカンドオピニオンを受けられる医師を紹介しています。また同センターでは、がんに関するさまざまな質問や相談に応えており、がん患者や家族が気軽に安心して利用できます。
最近は医療保険にも医療相談やセカンドオピニオンサービス付きのタイプが増えています。経済的な備えに加えて、納得のいく治療を望む患者の思いに応える保障が注目されています。

 富山の女性たちに聞きました

Qもしがんになったら、あなたが知りたい情報は?(複数回答)

※県内10〜60代女性294人へのアンケート
アンケート結果

もし子宮頸がんや乳がんなど女性特有のがんになったら、「手術や投薬など治療方法」を知りたい人が8割以上、次いで「入院費や通院費など治療費」を知りたい人が7割近く、さらに専門医、後遺症、医療保険制度など幅広く情報が求められています。次回の紙面ではアンケートで関心の高かった「治療費」など、病気とお金について取り上げます。


ページの先頭へもどる↑