ピンクリボン月間
「10月はピンクリボン月間です」
女性特有のがんの中で、最も罹患率(発症者)が多い乳がんですが、早期に発見すれば90%以上が治るといわれています。
毎年10月は「乳がん月間(ピンクリボン月間)」。
日頃からセルフチェックや、定期的な検診を心がけましょう。
大切な未来を守るために、今、自分の体を見つめ直してください。

<体験者によるピアカウンセリング>
ともに語り合い、
希望を分かち合えたら…
がん患者生活コーディネーター・
ピアカウンセラー
小池真実子さん
同じ患者として寄り添う
乳がんには女性特有の悩みがありますが、医師には言いにくいことや、治療の対象にならないことも多くあります。そこで今、自分の体験をもとに患者が患者を支える「ピアカウンセリング」の役割や可能性が注目されています。小池真実子さん(富山市)は乳がんの手術を受けて8年。現在も治療を続けながら、3年前からピアカウンセリングを行っています。
体験を生かしアドバイス
手術後、自分の病気に向き合おうと思いたった小池さん。当時東京で行われていた乳がんの勉強会へ通い、半年にわたり乳がんの治療方法や副作用、乳がん患者の生活上の工夫などを学び「がん患者生活コーディネーター」の資格を取得しました。その後、富山県立中央病院の乳がん患者会に参加。資格や体験を生かして乳がん患者の役に立てれば…と、ピアカウンセリングを始めることになりました。
現在、同病院で毎週月曜夕方に開く患者サロンで、乳がんと向き合う女性たちの悩みや不安に耳を傾け、語り合っています。相談の内容は、乳がん患者特有の悩みを中心にさまざまです。ボディイメージの変化に対応する下着や、脱毛に悩む人へのウイッグのアドバイス。またサロンにはマニキュアを用意して、副作用による爪の変色をカバーして塗るコツなど、具体的に細やかに女性同士ならではのサポートを行います。
「たとえば手術後の傷跡の痛みを訴える方は多いのですが、医師からはそれは当然のことと言われます。そんな患者さんには、経験から手術後何年経っても季節や天候で傷が痛む場合があることや、この傷は私たちの命を救ってくれた傷だからいたわりながらやっていきましょうなどと話します。経験者なら誰でも言えることですが、これを言ってあげられることが、患者サロンと診察室の違いでしょうか」
自分にとって生きる力になる

「私が手術を受けて8年経っていて、しかも転移治療中ですと言うと、患者さんたちはみんな驚きます。私が普通に食べたりおしゃべりするだけで、『生き生きとして楽しそう!』と言ってくださる。それが私は本当にうれしい。お互いに希望を分かち合う…私がカウンセリングを続ける意味はここにあります」という小池さん。「私が元気でいるだけで、患者さんが8年後の自分をイメージでき、励みになるのなら、それがまた私自身の強く生きていく力となる。経験者ならではの役割を果たす。それがピアカウンセリングなのだと思います」
早期発見のために、毎月1回の乳がんセルフチェックを習慣にしましょう!