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イベントレポート

講演 「初期の子宮頸がんを経験して」

平成24年7月14日 未来への約束 講演

フリーアナウンサー 山本 舞衣子さんフリーアナウンサー 
山本 舞衣子さん

〈プロフィール〉
元・日本テレビアナウンサー。「ズームイン!!SUPER」「Oha!4」などを担当。2011年5月からフリーで活動し、現在はTBS「はなまるマーケット」などに出演中。看護師・保健師の資格を生かし、医療・健康分野の取材などに積極的に取り組む。

きっかけは無料クーポン券で受けた検診

 私はずっと元気で仕事をしてきたので、自分が子宮頸がんになるなんて、まさに青天のへきれきでした。でも今20代・30代の女性に本当に増えているそうです。
 2009年に結婚して、そろそろ子どもが欲しいと思い始めた頃に、区から子宮頸がん検診の無料クーポンが届きました。無料だし受けてみようと、近所の婦人科クリニックを訪ねました。その検診で異常が見つかって、大きな病院での検査結果は、クラス「Ⅲb」の「高度異形成」。「異形成」は今後がんになるかもしれない細胞で、「Ⅲb」は初期のがんにより近いクラスです。さらに精密検査をして2010年の春に「初期のがんの可能性があるので手術をしましょう」と言われました。

「円すい切除」で子宮を温存して治療

 30代の自分には“がん”というキーワードがなく、驚き恐怖も感じました。また“がんの可能性がある”だけで手術?と、とまどいました。手術は、子宮を温存する「円すい切除」という方法で、主治医から「治療と診断を兼ねている」と説明されました。異常な部分を取るだけでなく、本当にがんなのか、がんならばどのような状態か診断もするということで、仕事の夏休みを利用して入院しました。全身麻酔で子宮の出口を円すい状に1センチくらい切り取りましたが、時間は30分かからず、2泊3日の入院でした。今ではすっかり元気で、半年に1回は病院へ行って経過観察を続けています。

検診の大切さ、そして保険の大切さを知る

 結局私は「上皮内がん」という、がんが子宮頸部の表面にとどまっている、ごく初期のがんでした。もし進行していたら、子宮を摘出し、子どもを産めなくなっていたかもしれません。検診の大切さを、身をもって感じました。検診はほんの数分で、痛みなどもありません。わずかな勇気で命を守れるのですから、ぜひ検診を受けてほしいですね。
 また私は医療保険に入っていたので手術費などは保障されました。これを機会にがん保険にも入りたいと思いましたが、初期でもがんを経験した私が、今の段階で入るのは難しいとわかりました。保険は健康なときに入っておくことが大切です。

未来の自分への“投資”として

 子宮頸がんを引き起こすヒトパピローマウイルス(HPV)は、性体験がある女性なら一度は感染するといわれます。ごくありふれたウイルスで、感染しても普通は免疫で排除されるそうです。感染を予防するワクチンがありますが、ワクチンだけで100%は防げません。やはり検診が大切だと思います。
 私は検診をきっかけに、初めて健康のありがたみがわかりました。未来の自分の健康への“投資”という意味でも、ぜひ子宮頸がん検診を受けてください。これからも富山の皆さんの日々が“はなまる”でありますように、心からお祈りしています。

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